退職代行サービスの利用が広まりつつある現代、「辞めます」と直接言わずに職場を離れる社員が増える中で、企業側はその対応に頭を悩ませています。
そんな状況下で登場したのが、退職引き止めサービス『イテクレヤ』
だいぶ西よりの表現だけど、会社は東京にあります!
名前こそユニークですが、その中身は非常に実用的で本気度の高いサービス。
「辞めたい社員の声を拾い上げ、企業の課題を浮き彫りにする」ことを目的としており、単なる慰留ではなく、組織の改善につなげることを目指しています。
イテクレヤは企業側が利用するサービス。
たとえば、離職理由をデータとして可視化し、人間関係の問題やマネジメントの課題など、見えにくい職場の問題点を明らかにする仕組みも備えています。
この記事では、『イテクレヤ』の仕組みや導入によるメリット・デメリットを詳しく解説。
実際の導入事例や退職代行との違いについても紹介しながら、企業が導入前に知っておくべきポイントを分かりやすくお届けします。
Contents
退職引き止めサービス『イテクレヤ』とは?
退職引き止めサービス『イテクレヤ』は、2025年8月に株式会社おくりバントが提供を開始した、これまでにない視点から組織課題にアプローチする新しいタイプの支援サービスです。
一見するとユニークなネーミングから、「ふざけたサービス?」と感じるかもしれませんが、実態はその逆。
辞めたいと感じている社員の本音を、第三者の立場から丁寧にヒアリングし、企業側が気づきにくかった職場の課題を見える化する、実践的な組織改善サポートです。
従来のように「引き止めて働かせる」ことを目的とするのではなく、「なぜ辞めたいのか」を明らかにし、その背景にある問題の解消に取り組む姿勢が、このサービスの最大の特徴。
つまり、“無理に引き止める”のではなく、離職の連鎖を防ぐことを目指すという前向きな意味での「退職防止サービス」として位置づけられます。
会社の問題点を洗い出し、改善策を一緒に考えていく!
サービスを提供する株式会社おくりバントは、広告・マーケティング分野で培ったヒアリング力と分析力を活かし、制度改善にとどまらず、「人間関係」や「心理的なハードル」といったソフト面にも踏み込んだ支援を行っています。
不満の可視化サービス面白いですよね!それだけマネジメントやコミュニケーションに課題を感じる企業が多いということですよね、、、
経営者としては残って欲しいのはもちろんですが、どこでもいけるけどここで働きたいと思われる環境作っていきたいです!
— 西村遥大|AI採用×志望度向上_株式会社ディリスル 代表取締役 (@DirislNishimura) November 20, 2025
『イテクレヤ』の仕組み
おくりバントYouTube
今回は退職引き止めサービス『イテクレヤ』についてです。そして近況報告です。https://t.co/TNwzWKDW3q pic.twitter.com/lDSAwKXewD
— (株)おくりバント会長 高山洋平 (@takayamayohei1) October 22, 2025
『イテクレヤ』は、全6ステップで構成されるサービスで、企業と社員の本音の橋渡しを担います。
STEP1:経営層ヒアリング
まず、経営者や人事責任者へのヒアリングを行い、現場の状況や離職傾向、企業側が抱える課題を整理。
STEP2:社員匿名ヒアリング
退職希望者を含む社員に対して、匿名かつ中立的な立場からインタビューを実施。
ここで得られるのは、通常では表に出にくい「本音」の声です。
STEP3:フィードバック
ヒアリング内容を、個人が特定されない形でまとめて経営層に報告します。
これにより、経営側が把握していなかった「本当の退職理由」が共有されます。
STEP4:改善提案
ヒアリングをもとに、制度の見直しや職場環境の改善など、具体的な提案を提示。
必要に応じて、匿名相談窓口「イテクレヤ・ホットライン」の導入もサポート。
STEP5:改善の実行支援
提案を出すだけでなく、実際に社内で定着させるための実行支援も提供。
改善策が形だけで終わらないよう、運用面まで継続的にサポートします。
STEP6:社員へのフィードバック
最終的に経営者が社員へ、ヒアリング結果と改善策を直接伝える。
この場にはイテクレヤの担当者も同席し、対話のサポートを行うことで、組織内の信頼関係の再構築を促します。
まさに、企業コンサルタントって感じですね!
『イテクレヤ』のメリット
✅ 離職防止の実績がある
導入企業の一部からは、「改善施策の実施後、退職希望者が思いとどまった」とする報告もあります。
適切な対応をすれば、離職は必ずしも避けられないものではない。
✅ 組織の信頼感・エンゲージメント向上
社員が「本音を言える」「会社が受け止めてくれる」と感じられることで、職場への信頼感が高まり、エンゲージメントの向上につながります。
その結果として、職場の雰囲気や人間関係の改善にもつながることでしょうね。
✅ 採用・教育コストの削減に貢献
離職者が減ることで、新しい人材の採用や教育にかかるコストを抑えることができます。
これは特に中小企業にとっては、大きな経済的メリットとなります。
(ただ、現実的に中小企業がコンサルを受けるのか?ここは疑問です。)
✅ 匿名性による「本音」の収集
退職理由が表面的に終わってしまう問題に対し、第三者による匿名ヒアリングによって、社員のリアルな声を掘り起こすことができます。
これは期待できるかも。
✅ 福利厚生としても機能
匿名相談窓口「イテクレヤ・ホットライン」は、継続的な運用も可能。社員が日常的に不安や悩みを相談できる体制として、福利厚生の一環としても活用できます。
『イテクレヤ』のデメリットと課題点
⚠ 完全に手遅れなケースには不向き
退職の意思が固まっている社員に対しては、どれだけ改善策を提示しても引き止めが難しいことがあります。
⚠ 社内トラブルの引き金になる可能性
匿名ヒアリングによって明らかになる不満や指摘が、経営層との認識のズレを表面化させたり、組織内での摩擦を生む可能性もあります。改善への本気度が問われるポイント。
(逆に怖い。)
⚠ 経営者の姿勢が成果を左右する
提案を実行に移すかどうかは、最終的には経営者の判断次第です。アクションが伴わなければ、むしろ社員の不信感を招く恐れもあり、継続的な取り組みが重要になりますね。
⚠ 法的な配慮が求められる場面もある
『イテクレヤ』は交渉を行わないコンサル型サービスですが、改善提案の運用によっては、意図せず労働法上の注意点に触れる可能性もあります。
企業側は、従業員の意思を尊重しつつ、法的な線引きにも注意を払う必要があります。
(はーい!ここが一番大事です!)
イテクレヤの料金は?
気になる料金は、完全オーダーメイド制!
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金体系 | 明確な料金表は非公開(個別見積もり制) |
| 初回相談 | 無料のケースが多い |
| 料金決定方式 | 企業規模・ヒアリング対象人数・施策内容などに応じて変動 |
| 見積もり方法 | 公式問い合わせフォームまたは初回ヒアリング後に提示 |
| 最安保証の明言 | 運営会社「おくりバント」は“地域最安値を目指す”と明記 |
| 最低利用期間 | 記載なし(相談次第で柔軟に対応) |
一度、相談してみることをおすすめします!
実際の導入企業の声
実際に退職引き止めサービス『イテクレヤ』を導入した企業では、目に見える成果や想定を超える社内の変化が報告されています。
IT企業・「株式会社JAM」では、立て続けに退職者が出て、組織の維持すら危ぶまれる事態に直面していました。
そこで、経営者が「今動かなければ手遅れになる」と判断し、イテクレヤの導入を決定。
まず経営層への初回ヒアリングを通じて、社内の構造的な課題が明らかにされました。
続く社員への匿名ヒアリングによって見えてきたのは、給与制度のわかりにくさ、評価基準の不透明さ、そして上司との対話機会の不足といった、経営側が十分に把握できていなかったリアルな声でした。
そのフィードバックをもとに設計された改善策が実行されると、社員からは
- 「昇給ルールが明確になって安心できた」
- 「社長が初めて、私たちの声に耳を傾けてくれた」
といった前向きな反応が次々と寄せられるようになりました。
その結果、離職の流れに歯止めがかかったとの報告があり、社内コミュニケーションの活性化や社員満足度の向上にもつながったとされています。
このように『イテクレヤ』は、単なる引き止め目的にとどまらず、組織改善のきっかけとしても大きな役割を果たしています。
『イテクレヤ』はどんな企業に向いている?
「退職引き止めサービスなんて、ブラック企業が使うものでは?」というイメージを持つ方もいますが、実際に『イテクレヤ』の導入に向いているのは、本気で組織改善に取り組もうとしている企業です。
具体的には、以下のような企業に効果が期待できます。
✅ 退職者が連鎖的に出ている企業
部署ごとに退職が続く場合、背景には個人だけではなく組織全体の構造的な問題があることが少なくありません。イテクレヤはその“潜在的な原因”を浮き彫りにするのに役立ちます。
✅ 経営層が現場の実態を把握しきれていない企業
経営者と現場の温度差が大きい場合、第三者による匿名ヒアリングによって、埋もれていた本音を明確にすることができますよね。
✅ 人材定着に悩む中小企業
採用や教育にかかるコストをかけ続けるよりも、まずは「辞めさせない仕組みづくり」に投資する方が、結果的に効率的。
✅ 変化の激しいベンチャー・スタートアップ企業
制度整備が後回しになりがちな成長フェーズにある組織では、制度設計に関するアドバイスを受けられる点でイテクレヤは有効です。
また、業界としては特に、離職率が高い介護・飲食・小売業界や、人材の流出が事業継続に直結するIT・Web業界などで導入のメリットが大きいとされています。
退職代行との違いは?
『イテクレヤ』は時に「退職代行の対抗サービス」として語られることもありますが、両者は目的も機能もまったく異なります。
| 比較項目 | 退職代行 | 退職引き止め『イテクレヤ』 |
|---|---|---|
| 目的 | 退職の実行を代行する | 離職理由の掘り下げと改善支援 |
| 主体 | 退職を希望する個人 | 離職を防ぎたい企業 |
| 実施内容 | 会社への退職連絡を代行 | 匿名ヒアリング〜改善提案 |
| スタンス | 辞める側の味方 | 双方の仲介役 |
| 法的リスク | 非弁行為の懸念あり | コンサルティングに特化し安全 |
退職代行は「辞めることをサポートするための最終手段」であるのに対し、イテクレヤは「辞めたくなる前に職場を立て直すための仕組みづくり」を支援するサービス。
『イテクレヤ』は救世主か?
退職代行が広く浸透する一方で、企業側の「なぜ辞めるのか分からない」という悩みはますます深刻化。
そんな中で誕生した退職引き止めサービス『イテクレヤ』は、単なる慰留とは一線を画した根本解決型の離職防止サービスとして、注目を集めていますね。
本記事では、『イテクレヤ』のメリットとデメリットの両面を解説してきました。
メリットとしては、匿名ヒアリングによる本音の可視化や、組織の制度改善、そして離職の連鎖を防ぐ持続可能な仕組み作りが挙げられます。
一方で、効果は経営者の本気度に依存し、課題への向き合い方によっては結果が変わるというシビアな側面も。
つまり、『イテクレヤ』は魔法のツールではなく、変わろうとする企業にとっての触媒です。
退職者が出るたびに場当たり的な対応をしている企業にとって、『イテクレヤ』は未来への布石。
人材流出を本気で食い止めたい経営者・人事担当者は、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。
